毒にも薬にもなる

抗がん剤治療も2クール目の2週目を無事(?)迎えようとしてます。副作用のいくつかが落ち着いてくるタイミングです。

化学療法にも色々あるようなので一概には言えないのですが、大雑把に椎出の場合どんな副作用が起こっているのか、参考程度にだらだらと書いてみようと思います。

 

  1. 抗がん剤投与直後〜1週間
    5種類の抗がん剤を使っているのですが、この中にアレルギー様症状を起こすものがあります。これは投与直後に発生する可能性があるので、ちょっとずつ点滴をして様子を見る必要があります。まあ、幸い何も起こらなかったのですが。
    その後、吐き気や食欲不振……が起こるはずでしたが、あまり起こりませんでした。ただ、味覚の変化が発生して、白いご飯が食べられなくなっています。酢飯や炊き込みご飯、カレーライスは食べられたので、匂いがダメになったのかな……
    ちょっと困ったのが、便秘。腸の動きが抑制されるからみたいです。水分摂取を心がけたり、少し歩いたり、場合によっては便秘薬(酸化マグネシウム錠というめちゃくちゃ化学っぽい薬)飲んだりしてます。人によっては浣腸などの強硬手段に出ることもあるそうです。
    あと、免疫力が下がり出して、口内炎ができやすくなります。入院の時はわざわざ歯科口腔外科で歯磨き指導受けたぐらいです。あと、虫歯がある場合、ここで強制的に治療となります。ぎゅるぎゅるぎゅる。
  2. 1週間後〜2週間後
    この辺から、どんどん免疫力が下がります。なぜ下がるかと言えば、白血球や血小板、赤血球が少なくなっていくからです。白血球が少なくなれば感染症にかかりやすくなります。手洗いうがいが欠かせません。今年はインフルエンザの流行が早いようなので、同居してる両親に予防接種を受けてもらう予定です(自分自身はさすがに予防接種無理)。
    血小板が少なくなると血が止まりにくくなるので、怪我をすると文字通り命取りになり得ます。鼻血の出やすい椎出は要注意です。死因・鼻血はちょっと嫌な人生の終わり方なので、鼻をかむのも自重してます。あと、髭剃りは電動シェーバーでサッとやるようにしてます。ホントはT字髭剃りでしっかり剃るのが好きなのですが、仕方ないですね。
    赤血球が減少するっていうのは、つまり、貧血状態ということで、少し目眩が起こりやすくなっています。入院してた時には夜中トイレに行こうとして倒れかけました。鼻でもぶつければ死因・鼻血というちょっと嫌な人生の終わり方以下略。
    血液の変化のほかに、この頃には熱がちょっと出ます。ぴったり1週間で熱出しました。解熱剤を使うほどではないにしろ、しんどかったですね。
  3. 2週間後〜3週間後
    この辺りから、脱毛が起こります。全身の毛が抜ける可能性あるのですが、今のところ髪の毛がごっそり抜けたほかは、脇毛や陰毛、鼻毛がちょっと抜けたぐらいです。すね毛は意外と抜けないですね……個人差あると思うんですが……あと、髭が伸びなくなりました。お手入れ簡単(いいのかそれ?)
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    髪の毛はこんな感じ(ピント合ってないやん)。いっそ全部抜けてくれ!とも思うのですが、これから抜けるのかどうなのか……
    それと、手足に痺れが出てきます。使う抗がん剤によりけりらしいのですが、椎出の場合、指先と爪先に痺れが出てきています。キーボードやタッチパネルの操作がちょっとやりづらいです。ただ、治療効果を最大限にするには、我慢するしかないと。「箸が持てないレベルになったら薬変えましょう」的なことを言われているのですが、箸を持てなくなったら生きていける自信がちょっとないです。いや意地でも食べますけど。痺れに関しては治療が終わっても元に戻り切らないことがあるというのが、ちょっと気になってますが……それはその時考えましょう。

 

3週間で1クールなので、大雑把にはこんな感じです。これを繰り返す……ちょっと心折れそうですが、椎出は吐き気や倦怠感がわりと少ない方みたいなので、ちょっと頑張ってみるか、と。そんなことを思っています。

来週は3クール目の抗がん剤投与です。毒なのか薬なのか、ギリギリ境界線上にある薬、打ってきます。

そして次のクールが始まるのです。

抗がん剤治療にも色々あるのだと思いますが、椎出の場合、

(1)抗がん剤5種類を点滴

(2)2週間ぐらいの間に色々副作用が出る

(3)1週間はお休み

(1)に戻る

って感じで、3週間を1クールとしてこれを繰り返す(合計6クール)事になっています。1クールは3ヶ月とちゃうんかい、とつっこみたくなりましたが、それはすごくどうでもいいことなのでさておいて。

今日から、2クール目の開始という事で、病院行って点滴を受けてきました。

一度に全部点滴するわけにはいかないので(急性の副作用などが発生した時に、原因がわからなくなるからでしょうねー)順次点滴をしていく……単純計算で5時間15分かかるそうです。長えよ。

時間がかかることはわかっていたので、時間潰し用にKindle PaperWhiteを持っていったのですが、点滴の針を肘に近いところに刺す事になってしまい(椎出の血管は細いのか肉に埋もれてるのか、毎回看護師さんに手間を取らせている……)左腕がほぼ動かせない状態に。それでわかったのですが、PaperWhiteは片手で操作するにはちょっと大きい……ページめくりがうまくできない……まあ、頑張って読みましたけど。他にすることないし。

ハードウェアボタンも、それはそれで意味があるんだよなあ、としみじみと思ってしまいました。

君の病名(な)は。

入院してまで検査してた病気。

その病名は『悪性リンパ腫』でした。血液のガン、という言い方を、主治医の先生にはされましたね。

いやー。

流石に頭の中真っ白になりましたね。

ただ、初めの方の検査の時点で、すでに可能性は指摘されていたので、生検(首のあたりにある、肥大しちゃったリンパ節の一部を切り取って、顕微鏡などで検査する。日帰りの手術みたいでしたね)によって病名が確定した時には、割と落ち着いて病名を聞くことができました。

同居している両親にも、これを話さないわけにはいかないので、可能性が指摘された段階であらかじめ話しておきましたし、治療方針の説明の時には同席してもらって状況を正確に把握してもらう事にしました。

#この辺は、同居してる家族によっては、言わないほうがいいのかもしれない。

 

で。現代の医学だと、これは治せないというわけではない、とのことで。

治療のできる大きな病院に入院し、抗がん剤による治療を行う事になりました。

3週間に一度、合計5種類の抗がん剤を点滴して、それを6回繰り返すことで寛解・治癒を目指す、と。ただ、その間することがないので、抗がん剤投与した直後に異常が出ないようなら、あとは通院で治療する。まあ家にいても何もできないわけですが。

最初の抗がん剤投与から2週間。いま、髪の毛が抜けていっています。生え際から抜け始めたので、禿げるとしたらこういうプロセスで禿げるんだなあ、という感じの抜け方です。母型の祖父のハゲない遺伝子を信じていたのに!抗がん剤の副作用は、遺伝子を超越するようです。

#ここだけの話ですが、髪の毛より先に、鼻毛と陰毛が抜け始めました。おまえら根性ないな!

 

病気の治療の経過とか、そもそもなんで病気に気づいたのかとかは、また、改めてお話しできればと思います。