あと、5日です。──五日性滅亡シンドローム

五日性滅亡シンドローム (1) (まんがタイムKRコミックス)

五日性滅亡シンドローム (1) (まんがタイムKRコミックス)


何となく本屋で見つけて、手に取った4コマ漫画。
萌え4コマにしては、オビがかなり強烈。

世界が終わるまで、あと五日。
(初版第1刷 オビ)

平々凡々な日常に、ある噂が。
『この世界は あと五日で 滅びるらしい』
学校は否定派と肯定派に別れて、否定派は変わらぬ日常を、肯定派は自暴自棄になり学校を休み……
というところから物語が始まる。
萌え四コマにあるまじき、ホットスタート!(ちょっと意味が違うが)
そう。五日後には世界が滅びてしまう。
具体的にいえば、単行本の半分あたりで五日目が来てしまうのだ。
どーするんだよ残り半分!
と思ったら、別の視点から『五日間』のカウントダウンが始まった。


てなわけで第一巻には、自暴自棄になって(消極的に?)死のうとする先輩にいままでの恋心をなんとか伝えようとする少女の話『不二編』と、世界を滅ぼすためにやってきた死神の少女が最後の最後に決断を下す(ギリギリまでぬるぬる〜っと日常を貪る!)話『死神編』が収められている。
一巻なので、まだまだ『五日間』は描かれる模様で。ちょいと楽しみだったりもする。

ところで、『死神編』で描かれたとある事件──『スカートがめくれ上がったまま、おパンツ丸出しで街の中歩いてた』事件だが……
椎出は、同じようにおパンツ丸出しで歩いてた女の子に『……スカート』と教えてあげたことがある
気まずかった。マジで。

インク代のとてもかかる単行本──棺担ぎのクロ。

棺担ぎのクロ。~懐中旅話~ (2) (まんがタイムKRコミックス)

棺担ぎのクロ。~懐中旅話~ (2) (まんがタイムKRコミックス)


『GA芸術科アートデザインクラス』で知った漫画家ですが、とかく色にこだわる作風のようです。
で、この作品では『黒』
なにせほとんどのページの枠外の余白余黒なっています。
その真っ黒なページで語られるのは、童話のような四コマ漫画。
第2巻では相棒のコウモリ『セン』の名前の由来が明らかに。つーか、足りなくなるのかよお前は!


クロやセンの過去話もなかなか秀逸なのですが、一番気に入ったのは『首斬り王女』の一編。退屈しのぎに『自分が主人公』のお話を所望するお姫様。お気に召したらば山ほどのご褒美を。お気に召さずば──お城の中の断頭台がガチャーン! 他所の国のものならば自分の知らない話を語れるだろうと、旅人を手当たり次第に捕らえさせます。
さて、今日捕らえられたクロたちは、過去に語られた『叙情的な叙事詩(リリカルなエピック)』(ちょwwwちゃんと製本されてるwwwなんという同人誌(笑))を読み返して、愕然とします。幾多の窮地と数多の求婚をくぐり抜けて、実に96回目の絶体絶命を迎えたところで、クロたちの順番です。つーか多いなオイッ!
GAでの『くろいポスカラ』や『空想をコラージュ』のように、作者は『劇中劇』が非常に巧みで、『首斬り王女』も導入からオチまで、実に巧妙に纏められています。
ところで、ニジュクとサンジュ、可愛いんで持って帰ってウチで飼ってもいいですか?