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祖父を見送りました

 父方の祖父が、年明けから肺炎で入院したと聞いて心配をしていたのですが、いよいよ体力的に厳しいのでは、という話が出てきて、連休にでも親父殿とおかんとで見舞いに行った方がいいんじゃないか、なんてことになっておりました。

 しかし、状況が切迫してきたと聞いてとりあえず親父殿だけが見舞いに行ったところ、持ち直したようで、声かけにも返事をしていたので、じゃあ帰るわ、と親父殿が帰途についたところで、祖父はすうっと息を引き取ってしまいました。それが、9日のことでした。

 尋常小学校を出た後、饅頭屋で丁稚奉公をし、その後兵隊として戦時を過ごし、終戦後に自分の饅頭屋を開業。餡を使った菓子作りに精を出す一方で、自家製のアイスキャンディーをヒットさせたり、時代が変わってくれば菓子作りはすぱっと諦めて工場製の菓子や日用品を売るなど(今思えばコンビニ的な品揃えでした)、機を見るに敏な人でした。煙草をくわえながら帳簿をつけている姿が、今でも目に浮かびます。

 さすがに90を越えてからは好きだった煙草を禁止されてしまい、気の毒だったね、ということで、柩には晩年好きだったお菓子と一緒に、煙草を一箱入れさせていただきました。『しんせい』が一番好きだったというのですが、お店では見つからず、違う銘柄になってしまいましたが、そこは勘弁してもらえればと思いながら。

  96歳。長い生涯を閉じた祖父の遺影は、数年前の旅行で撮ったという、とても素敵な笑顔でした。