轟天号のワイヤーは超長波アンテナなんです──グロリアスドーン5巻


庄司卓の描くスペースラブファンタジー、グロリアスドーンの5巻。
短編集(アイキャッチ)も含めて6冊目だけど、ラブなんてどこにもなく、スペースとファンタジーで、ひたすらにドリルだったような気もするけどそれはそれで素晴らしいので、まあよしとしましょう。

これまでに出た5冊(1〜4と短編集1)で、主要な人物はほぼ出揃ったらしく、この5巻ではゆるゆると主人公たちの身の回りに変化が起き始めます。それは、外宇宙知的生命体bioクラフトとの交流をよしとしない、宇宙人排斥主義者団体HELLO*1による、主人公たちの燻り出し。HELLOに力を貸してやってるbioクラフトたちにとってティセたち『審判の四姉妹』は御輿として担ぎたい存在であると同時に、極めてやっかいでもあるようで、直接・間接いろんな手段でちょっかいを出してきます。5巻ではその搦め手でティセたちの居場所である東京都足立区がじわじわと……という展開、のはずなのですが、あまりにあんまりな手段で危機を切り抜けていくお話、ということになりました。
今回は新登場キャラのこともあって、ネタが昭和時代の特撮にやや片寄っています。置いてきぼりの読者もいるんじゃないかと不安になりますが、HJ文庫はそのへん「取りこぼしがあってもいいや」と考えているのかも知れません。それはそれでアリだと思います。現代日本を舞台にしているのにF1ネタが自重されているだけよしとしましょう(ちょ

登場する女性キャラはおっぱいの国の人か、残念ながら平野部な人かどちらかばかりで、作者の趣味が迸っていて大変結構。今回の新登場キャラは平野部。そろそろアイシャやクリス早石*2に対抗できるおっぱいの国の人の登場が待たれるところです。

ところで口絵イラストをみるかぎり、ティセの普段着の露出度が実に素晴らしい大変なことになっているのですが、これはどうしたらいいのでしょうか。そのちっちゃなお胸を抱えるように抱き上げて、持って帰って良いということでしょうかっそうですねいいですね?(このあと新必殺技『黎明の囀り』でちゅどーん

*1:すごいネーミングだよな

*2:世界初のコンビニでバイトするbioクラフト