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世界の果てで子守歌を唄う少女SHI-NO

読書


主人公である志乃の通う私立小学校でウワサとなった『惨殺アリス』の伝説。それをきっかけとした過去のとある事件と、今ここにある事件の、真相究明のお話。
同級生(小学5年生)にもかわらぬ口調で話す志乃を見れたのは、貴重でした。

「貴女は、とても疲れている。今はゆっくりした方が良い」
「あ、え……?」
「脳も正常に働いていない。どの道、このままで授業を受けても意味は無い」
「う、うん……」
「精神が疲弊すると、肉体もまた疲弊する。心は現実には存在しないけれど、概念としては存在しているのだから、それによって支配されている人間もまた、影響を受ける。例えば、聖痕。狂信的なキリスト教信者が、かの救世主が受けたであろう傷を、全く同じ場所に再現してしまう事象。これらの多くは自らが意識的に、あるいは無意識のうちに行った自傷行為に過ぎないけれど、一部には自然と出来上がるケースが存在している」
「勝手に傷が出来るの……?」
「そう。これは、嘘ではない。深く催眠術にかかった人間に、ただの棒を焼けた火箸であると信じ込ませて触れさせれば、そこに火傷が出来る。本来は肉体に依存している精神は、けれど不可逆ではない。精神によって肉体が影響を受ける事例は、その他にも数多く発見されている」
「えっと……つまり、病は気からって事なのかな?」

──本文p241〜p242より引用──

志乃ちゃん……実は理解してもらうつもりないだろ……

あと、冒頭で『神田川』よろしく銭湯に行っちゃったりしてる志乃ちゃんと『僕』は、さっさと籍入れちゃったらいいと思います。