死刑の手順が国家機密

『さて、いまからキミは死刑になるわけだが』
『そんなこと言われなくても分かってます。やけにセクシーなお姉さん』
『これから行われる死刑の手順は、国家機密だ』
『そーだったんですか、黒いストッキングのお姉さん』
『なので、国家機密を知ったキミには、死んでもらわねばならない』
『死刑の手順を知ったら死刑……?』
『ここで一つ、困ったことがあってだな』
『あんまり困った顔してないですね、口紅がセクシーなお姉さん』
『実は、キミの死刑手順を知った私も、消される運命で』
『なんですかそりゃ』
『死刑とは、かくもコストのかかる刑罰なのだ』
『……逃げましょう、うなじがセクシーなお姉さん』
『……式は挙げられないぞ?』
『どうせ一度は死んだ身です』



死刑の手順が国家機密だったら……という与太話の中から。
何がなんでもラブコメにしようとする椎出は、もしかしないでもおバカさんではなかろうか?
例によって#もの書きより。
http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2005/01/20050115.html